自立自走型人材を求める傾向が、強くなってきました。難関校では、受験生の独自性を審査するようになってきました。自立自走、これは自主性と同じ意味だと思います。それは、自分で考え、自分で行動し、自分で答えを探していくということだと思います。反面、そのためには、失敗を受け入れ、自分が汗をかくことにもなりますので、楽ではありません。

例えば、このように描きなさい、と言われた人は、言われた通りの描き方しかしないと思います。空は空色、緑は緑色、最初はそのような教え方も必要かも知れません。しかしその先、その人独自の、空色、緑色が求められるのでは無いでしょうか?その時、どうやって独自の、空色、緑色を探していけば良いのでしょうか?最初から、自分の空色はなんだろう?自分の緑色はなんだろう?と考える方がシンプルだと思います。

自主性を高めるためには、クリエイティビティ=考え方を求めていくことだと思います。アートには、作家それぞれに考え方があり、言わずもがな、作家という人達はとても自主的です。その色々な考え方に触れることが、自分の色を考えることになり、自主性を高めることにも繋がるので、アートはとても参考になると思います。

マニュアル主義、受け身の姿勢を転換していくことは、その姿勢を続けた期間が長いほど、難しくなると思っています。だから、柔軟に新しいものを取り入れることが出来る世代には、早くから現代美術に触れることをお勧めします。受験で技術中心に考えてしまうと偏ることがありますが、良いもの触れるとそれは回避できます。高いハードル=難関校に対しても、良いものに早く触れることが効いてくるはずです。