写真や絵は2Dで、立体モチーフは3D、情報量が圧倒的に違います。模写は、2D→2Dを忠実に写し取る手法を使います。立体を描く場合は、「裏側まで想像しながら」と良く言われることがありますが、「立体視」を常に行っています。脳内に立体イメージを持つ、これを「立体視」と言います。立体を繰り返し描くなどの訓練をして、そのような捉え方が出来るようになります。3Dの方が情報量が多く難しいのですが、リアルな立体表現を目指す場合は、その練習は不可欠だと思います。またそれだけでなく、3Dの持つ、存在感、リアリティーというものを、受け取る力や表現しようとすることが、アートには大きな意味を持ちます。写実とは、実を写すと書きますが、実とは、形や色、明暗だけではありません。捉え切れないほどの多くの情報を受け取り、表現しようとすることが写実という意味だと思います。写真を写すのは、表現では無く、再現に過ぎないのでは無いでしょうか?