今も昔も、「早い」「安い」「旨い」効率重視の書籍、記事は、ビジネスモデルとして絶好調、大人気コンテンツですね。我々も経験上、コツや良い方法があることは否定しません。ただ、痛い失敗経験が、頭に叩き込まれて忘れないことも、繰り返し噛み砕くように練習したことが、しっかりとした基礎になってくれることも経験しています。

基礎の特性として、基礎が固まるのには、それなりの時間が掛かりますし、固まったと思っていても実際には固まっていないで、戻ってやり直すという方もいらっしゃいました。基礎は、時間を掛けて繰り返すことが必要です。詰め込み式は、身に付く前に先に進んで、早く忘れてしまうという特性があります。特性というのは、習う人それぞれにもあります。得意不得意があるように、習得するのに時間が掛かる課題も、早く進む課題も、人それぞれ違いがあります。人それぞれの、目や手を使う感覚が総合的に作用して「上手くなる」わけですから、「早く上手くなる」と言い切ることは、自然には思えません。時間が掛かるところを、敢えて短期間で上達するとしたら、狙いを絞った練習をたくさんこなすこと、質と量ともにご本人に負荷を掛けることで、それは可能になると思います。