写すことは、描く上で必要なスキルです。しかし描くとは、写すことではありません。

0.苦労して、立体のモチーフを目測で写します。
1.もっと簡単な方法があるよ!という人がいました。写真に取って、それを写します。
2.もっと簡単な方法があるよ!という人がいました。その写真を、透過原稿台に載せてトレースします。
3.もっと簡単な方法があるよ!という人がいました。その写真を、コピーにとります。

1.2.3どこまでが、一般的に絵を描くことと思えるでしょうか?
2や3を、描くことと捉える人はいないかも知れません。しかし、写すことをどんどん簡単にしていくと、終にはこうなる事例として挙げました。1がギリギリ、描く範囲に収まると思います。が、幅が有ります。旅行先の写真を下に水彩画を描くことは、良くあることです。しかし、手がプリンターと化してしまう場合、描くことから外れます。

「絵を描く」とは、手で、描画道具を使いこなし、線や塗りで、自分のイメージを表現することです。「描く」ことに対して、「写す」ことはその一部に過ぎないということになります。「写す」ことは、「描くこと」を成長させる大きな要因にはなりません。

もう一つ、「描く」のは「描くことが好き」だからというのが、大本の理由です。「写す」ことから始めて、「描くことが好き」になるだろうか?トレースやコピーは、絵を描く喜びに繋がるだろうか?という疑問です。逆に「描くことが好き」ならば、(簡単でなくとも)デッサンも好きになる、これはかなりリアルです。