直すこと
総合的判断力のための第一歩は、直すことです。
初めから上手くいくことは、それほど多くはありません。上手くいかないところは、修正していきます。
直すことは改良すること、直すことによって上手くいくようにすることであり、創造的分野では大部分の作業となります。良いものを追及し、継続性を持つために、直すことはとても重要なのです。
人間において、直すことが創造する過程において、必要不可欠な意味を持つのに対し、AIにおいては、非効率と考えられるだろうことが、両者の性格を端的に示しているのではないでしょうか。
違和感→俯瞰→客観視
デッサンでは、自分の力で自分のデッサンを判断し、直していく力を養います。
直すための第一歩は、違和感を感じることです。
次に、どこがどのように違うかを見つけるために、見比べます。
上手く見比べるには、俯瞰が必要になります。
このような、自分が描いている視点を突き放した見方を、客観視と言います。
客観視は、描いている自分の視点を、違う視点に置きかえることですので、簡単では有りません。そのような視点を獲得するためには、時間と経験が必要です。また直していくことは、改良すること、追求することへと繋がり、チャレンジング・スピリットを養うことにもなるでしょう。
汎認知
主観と客観を行き来することで得られるものは、良い悪いを含めて、総合的に物事を判断する汎認知です。
また、具象物を描くことに、絵画の前時代的な雰囲気を感じる人もいると思いますが、具象的モチーフを描くことは、そこから抽象的関係=法則を読み取ることに繋がります。抽象思考は、感覚的なものを正確に捉えたり、関係性や繋がりを読んでいくことに優れています。具象⇔抽象を行き来することも、汎認知と言えるでしょう。
そのような汎認知は、直観的に全体を捉えることに繋がります。このような思考プロセスが、デッサンには含まれています。これは、芸術分野の持つ特異性だと思います。
